人は、人とつながっていたい。

jurigeko.hateblo.jp

 

こんな記事を見つけた。

「なんてすてきなんだろう…」とうっとりした。

同時に、大学生のとき、ミュージカルが大好きだったことを思い出した。

家族にだれひとりシアター系が好きな人間がいないのに、なぜミュージカルが好きになったかといえば、大学時代に観た「レ・ミゼラブル」(映画)に衝撃を受けたからだ。

ミュージカル映画を観たのはあれがはじめてだった。それまでに、劇団四季美女と野獣オペラ座の怪人なども観たけれど、どちらかというと退屈だった。なんでかなあ、とともだちと談義したものだけれど、まあまあ、いわゆる相性の問題かなと思っていた。

そんなわたしが、興味本位で観に行ったレ・ミゼラブル」では、立てなくなるほど泣いてしまった。エンドロールが終わってからもしばらく席から立つことができなかった。びっくりしたのは、客席から拍手が沸き起こったことだ。あれにはほんとうに驚いたし、温かい気持ちになった。便乗して「ブラボー!」と叫びたいほどだった。

そしてエンドロールが終わると同時に、わたしは映画館の客席で

「ミュージカルを学びにいかなければ」

と強く思った。

 

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「なんてこったい…」と頭を抱える図※イメージ

そして大学4年の夏、就活などそっちのけでイギリス・ロンドンに1カ月留学した。

日本に帰ってきたわたしが一番に考えたのは、「いつか自分で劇場をつくろう」だった。オーガニックのカフェやレストランを併設して、だれもが気軽に、ごはんを食べたりしながら見れる、キャバレーのような…。仕事帰りにふらっと寄れるような劇場をつくろう。そう思った。

わたしが留学して感じたことは、「イギリスのように演劇やミュージカルを身近にしたい」だった。映画を観るような感覚で、日本の人たちにも舞台に触れてほしい。舞台では人間が生で演じる。生の人間のエネルギーというのは、相当なものなのだ。そこに触れれば、思い詰めているひとや自殺を考えているひと、とにかく生きる気力を失っているひとの助けになるのではないかと思った。

今はミュージカルに対する思いはサーカスや身体芸術に変わったが、根本的な想いは変わらない。もっと、身近に、心躍るような経験を、みんなにしてほしいのだ。わたしも、もっと、楽しみたい。

 

最近、「海外に移住して新しいコミュニティをつくりたいな」と漠然とした想いを抱くようになった。暑苦しいぐらいのひととの距離感で、日常をすごしてみたいな。中国か、カナダか…そんな気持ち。

わたしはおそらく、新しい家族を求めているんだと思う。もうそれはできつつあるのかもしれない。

わたしはひととつながっていたい。SNSではなく、じかにつながっていたいと思う。

おそらくそんなアナログな想いが、すべての根底にある。

大学のころの夢を思い出せて、よかった。

 

 

でも、こういう想いと同時に、ある疑問が首をもたげる。

「衣食住に困っている人たちに、舞台など問題外ではないのか」

悲しいことに、世界には足りないものがたくさんある。そして足りないものを、足りないまま生活しているひとも、たくさんいる。

舞台や、芸術が、日常を美しく彩るためのプラスαであることは、わたしもよくわかる。現にわたしも今、お金がなくて、美術館にも劇場にも足を運べていない。せいぜいDVDを借りて観るぐらいだ。

それでも、わたしは少ないお金で借りた一本のDVDで号泣し、すっきりした心に、透明な目に戻れることがたくさんある。

これは映画のちからだ。じぶんも、そういう存在になりたいと思う。

自分がこの先、芸術を生み出す立場になったとき、それが循環して、足りないものを与えられる人間になれたらと切に願う。